鮎釣講座 暑い夏の鮎釣り対策

H19年8月

毎年、30度を越える日が増えている気がします。昔、気温30度を超えたらニュースになっていましたが、今では、当たり前ですね。岐阜の多治見では、40度を越えたと聞きました。体温より暑いのは、サウナしか経験がありません。
鮎もこの暑さにまいっています。釣り人も水温30度を超える河川での釣りは経験が浅いので、困っています。
ここで、暑い夏の鮎釣り対策を伝授します。

釣り人へ
1.水分補給はこまめに、スポーツドリンクがお奨めです。(熱中症対策)
2.キャップよりも麦わら帽子で後頭部は、日本手拭いで隠してください。
3.無理をせず、昼休憩は充分取って下さい。
4.服装は風通しが良く、熱のこもらないのがベストです。格好も大切ですが、メインは、鮎を釣る事です。

オトリへ
オトリ屋の水温と、河川の水温は相当違います。オトリ屋では、鮎を元気にする為に山水など水温の低い水を使っている場合が多いので次の事に注意してください。

1.オトリ屋の水温を必ずチェック、河川の水温と3度以上の差が有ったら慎重に水合わせをして下さい。

水合わせの方法
(現場に着いたらまずオトリ缶の水を半分捨てる。川の中で、手ですくいながらオトリ缶の中に水を入れる。ゆっくりしないとオトリが使い物になりません。オトリ缶の水が一杯になったら、深い場所に沈めて下さい。それから釣り仕度をして下さい)

2.オトリを釣り場まで運ぶときは、冷たい空気をオトリ缶の中に入れるようにする。

クールバックを使う場合は、フタのところにネットが取り付けてあるので、そこに保冷剤を入れてフタをするだけでOKなのですが、持っていない方は、タオルを濡らして氷を包み、エアーポンプの吸い込み口付近に置く。ずれないようにズレ防止ネットなど利用すると良い。

3.充分時間を取った後でもハナカンを通すと一瞬にあめ色になるオトリもいます。そういう時は、先の尖ったエンゼルツイン(背カン兼用ハナカン)が効果的です。オトリが弱りません。

4.野鮎が掛かるまでは、曳き舟は足とか石で沈めておき、掛かっても出来るだけ引き抜かない。引き抜いたショックが強すぎ、次にオトリとして出しても動きが悪くなります。

5.オトリが替わって出して、すぐ掛かれば問題が無いのですが、オトリを戻してハリ等チェックして出そうとしても、今度はまったく泳がなくなってしまう経験はないですか?そのような時は、狙ったポイント下へ竿操作で持って行き、今度は、釣り人自身が動いて、ゆっくりとオトリをポイントまで引っ張って行き、止めて待つ方法を取って下さい。

6.曳き船に掛かり鮎を多く入れない。オトリ2匹を残して後は、沈めてあるオトリ缶の中に入れましょう。

7.次のポイントに移動する場合は、最小限のオトリを残して、後はクラーの中に入れた方が失敗しません。クーラーに入れる鮎は、色が変わっていたり、掴んでもヌルが全く無くなっていたり、腹掛かりの鮎等を対象にしてください。

8.釣り場移動の際の水温は、川の水温と同じなので移動時間を考慮して氷など入れて少し水温を下げて移動して下さい。暑い時は、氷は多めに持っておきましょう。(水道水で作った氷は、塩素があるのでビニール袋に入れて使ってください)

釣技よりもオトリを自然に

・オトリが1番大切です。オトリが弱らないように竿の操作は慎重に
・オトリが動かなかったら自分が動く
・時間帯で釣果が変わる場合が多いので、事前のチェックを大切に
・最後に心臓がバクバクしだしたら熱中症一歩手前です。水分補給と日陰での休息をお奨めします
・絶対に無理をしてはいけません