鮎釣講座 ハリの色について

今までアユバリには沢山の色が付けられてきました。その理由を考えてみたいと思います。
色の種類-黒・白(磨き)・茶・青・金・緑・チタンレインボー、・・・他にもあるでしょうか?

 一般に、釣り荒れの激しい釣り場によく使われます。奈良県ではハナカンの方でもブラックが主流です。又、神奈川県の相模川では昔から黒焼きのハリが好まれています。黒石が多い為でしょうか。

白(磨き) 引っかけやちょんがけ等、潜って引っかける際に釣り人によくハリが見えます。

 一派的な色です。川にもっとも同化する色だと思います。

 東北方面で使われていますが、理由は焼き入れ(熱処理)の関係にあると思います。通常青焼きといって、渓流バリによく使われる色ですが、元々はよく焼きが入ったハリでないと、青焼きが出来なかったのです。その為、青焼きのハリはハリ先までシャキッとしており、へたりにくく強いので良いとされてきました。
今のハリは塗装で色を付けるので、この強度の差が解らなくなっています。
他社で多く使われている素材のハリは熱処理では、焼き戻しの温度は200度が普通です。
磨いて焼き色を付けようとしたら、230度で茶焼き、280度で青焼きになります。故に焼き色を付けようとすると、今のハリではなまくらのハリになってしまうので、自然と塗装して色づけをするようになったのだと考えられます。

 一部北陸の河川で使われていますが、色が目立ち、他魚がルワー効果で食いつき、オトリが弱る為、今は余り使われません。ただ、金色は海産のアユには効果があると思います。なぜなら、海産アユを釣るドブ釣りの毛針には必ず金の玉がついていて、それがアユの気を引くのです。その為、ハナカンには必ず金を使う釣人もいます。

緑・チタンレインボー メーカーの特徴を出す為だと思います。

以上、まだまだアユのハリには不思議な法則が沢山あると思います。解明する為には、宣伝文句に騙されず、釣師として本当の理由を知ることです。釣れない悩みから解放される為にも、釣り場以外の知識を蓄えて頂きたいと思います。