第10回 冷水病の自然終息は無理

誰がこんなに悪くした

 依然続く冷水病、自然終息は無理なだけに、放流鮎にワクチン接種しか今のところないのだが。
福山大学の先生が2003年発表したワクチンは、まだまだ実験段階で、実験室の水槽で、2年くらい養殖した鮎での実験で、池でも川でもありませんでした。そして、半分の効果があるのは、半分が死んでいるという事です。
 今年は、潰れる内水面漁協が数多く出る可能性があります。昨年まったくといって釣れない。また、川に入れないぐらい水が高い時期が続きました。その結果、多くの内水面漁協の収入源である入漁券が売れなかった。又、オトリ等の販売も同じく売れなかった。今、破産寸前の内水面漁協が全国に多く有る筈です。聞くところによると、ある漁協は、給与を出していた理事に出資要請をしたとか。又、各理事に鵜の被害を少しでも無くする為に、放流後、夜が明けぬ前に花火を持って鵜を追い払えと指示した所もあるともきいております。
 今、鳥インフルエンザ、鯉ヘルペス、北海道のマスの大量死等、日本全国で恐ろしい事が起こっております。自然を破壊した人間に対する自然界の反乱なのか。不治の病気を無くする為にペニシリンという抗生物質がカビから出来上がりました。風邪でも抗生物質を何の抵抗も無く患者は、飲んでいます。
魚も鳥も病気をしないように養殖業者は、抗生物質を与えます。最初は、利いていました。その抗生物質が効かなくなると又、今まで使っていたものより強い抗生物質を与えました。この繰り返しが今まで、続いてきたのです。そして、すべての薬が効かなくなるくらいのウイルスが現れたのです。
薬漬けの体は、決して自分から治そうとしません。風邪が流行ればすぐに風邪をひきます。少し悪いものを食べてもすぐに下痢になります。自然治癒力を無くしてしまっているのです。人間は、体力を付けるために食事に気を付けたり、体を鍛えたりします。それは、知能が発達していて、自己防衛感覚があるからです。
勝手に食べ物の中に抗生物質を混ぜられて大きく育てられた魚や鳥とか動物は、自分で食べ物を判別して食べる行為は、決してしません。未来に及ぼす薬の効果、自然界に存在しない物質から出来た薬、誰もが無意識で今まで与えてきた薬、もう見直す時期に来ているのでないでしょうか。
 全国の内水面漁協の経営実態を農林水産省は、把握できているのでしょうか。もう、後が無いところまで来ている事を知っているのでしょうか。
聞く所によると各内水面漁協が、琵琶湖の鮎の稚魚を500万買ったら50万どこかに寄付しているのです。この金は、今まで何に使われていたのでしょうか。政界に入っていたのならなぜ、もっと強烈に冷水病対策に農林水産省を動かし、拡散防止、薬の開発を急がせなかったのでしょうか。
 そして、農林水産省は、滋賀県水産試験場から稚鮎の大量死を聞いていなかったのでしょうか。徳島の養魚場から戻った稚魚が琵琶湖で、大量に死んだら水産試験場は、調べるはずです。その結果は、妨疫上、当時の水産省に報告するはずです。
感染する恐れがある稚魚を全国の河川に放流した責任は、何処にあるのか、報道も関心が無いのか、実態を把握していないのか、人間に感染しないから後手後手でいいのか。不思議な国です。
今後は、各県の有名内水面漁協の平成元年からの入漁券の売上額を昨年まで調べ、そのデーターと釣り人から署名活動で集めた署名を持って農林水産省の担当官僚に陳情し早急の対策をお願いする。これしか無いのでしょうか。官僚は、当時の無策を追求すると先輩の官僚に対し造反行為になるので動かない可能性が有ります。過去の無策を論じても今は、どうしょうもありません。
薬の開発予算をドンと上乗せして開発を急がせる。そして、民間・公的機関の研究所にどんどん冷水病予算を付けるよう働かなければいけません。国会議員の方で、冷水病のことを知っている方は、ほんの数人だと思います。
しかし、官僚を動かせる事が出来るのは、国会議員しかありません。知り合いの先生に会えるチャンスがあればどんどん説明してください。ただ、お願いしていい方は、自民党の先生が良いと思います。決して共産・社民の先生には、頼まないで下さい。進むものが後ずさりになります。この事だけは、お願い致します。
 一日もはやく元の河川に戻らないと、鮎釣りという日本古来の釣り文化が無くなってしまうかも知れません。
なにか他の方法があればメール hari@maruto-ayu.co.jp して下さい。